アニサキスまじアニサキス。
はるきょ
アニサキスといえばサバやイカ、ブリなどに寄生する回虫の一種で、魚の内臓に寄生し、魚の死後、身に移動することがよく知られています。
白色がかった透明の、例えるならネコのひげのような、目も鼻もないミミズ系フォルムが大変気持ち悪く、たとえ害がないとしても決して食べたくないモノのひとつです。
また、アニサキスの存在は昔から釣り人や魚好きにはおなじみで、尿路結石とともに二大激痛案件として語られることの多いアニサキス症の元凶ですね。
僕も釣り人の端くれとして、また、サカナスキーの1人として、このアニサキスには十分な注意を払ってきました。
が、とうとうやってしまいました。アニサキス症。
中間宿主はブリ。いや、サイズ的にはイナダか。
なお、釣った場所はスーパーの魚売り場です。
発症までの経緯(0日目)
スーパーで購入
近所のスーパーでイナダの柵(刺身用)を購入。
鮮度はまあまあ。
普段イナダを柵で買うことはあまりないのですが、春の強風によって全国的に漁獲が良くなかったようで、他にいい出物もなかったので妥協。お刺身たべたかったの。
半身分を刺身に
いつもどおり目視で外観チェックをしたものの、刺身に引くときに、結構厚めに取ってしまいました。
これがいけなかった。
切った刺身も一つずつ目視で確認していますが、柳刃を逃れたアニサキスは身の中に残ってしまったというわけですね。
飾り包丁は入れていません。完全に油断してしまっています。
食べた
しょうゆ・わさびでいただきました。
思った以上に量が多く、途中から飽きていました。
よく噛んだところでアニサキスを食いちぎることはほぼ不可能と思われます。
なお、食べるときの違和感などは皆無。
翌朝発症(1日目)
翌8時
起床とともに胃に違和感。
あれえ、なんだか調子悪いなあ、コーヒーやめとくか、という程度。
一応おにぎりを食べる。
ここで胃薬を飲もうかと思ったが、胃酸を増やすべきか減らすべきか判断がつかなかったので何も飲まずに耐える。
また、以前ロキソニンで胃潰瘍になっているため、同じ轍を踏むのは嫌だという気持ちもあった。
発症してからの経過と症状
同日13時
空腹。朝よりもみぞおち付近の違和感が増し、だんだん痛みに変わり始める。
少なめの昼食を取るも満腹感がきつい。
20時
空腹。胃の痛みで歩くのがつらい。みぞおちを軽く殴られ続けるような痛み。
空腹のはずなのに食べ過ぎた時のような胃の張り。変な汗をかきはじめ、焦燥感に襲われる。
通りにタクシーがいなかったので根性で歩いて帰宅。
22時
通常の食事を諦める。食への気力が完全に削がれて、おかゆを一膳だけ食べる。
これは絶対胃潰瘍だなあ、と思いつつ就寝。
病院へ。アニサキス摘出(2日目)
翌々6時
明らかに胃が痛い。あいかわらずみぞおちが痛むが、昨日よりもひどい。
みぞおちをカンガルーに蹴られるような痛み。蹴られたことは無いけれど。
病院に行くことを決意。
ラクニナリタイ。
救急車を呼んでいたとすればこのタイミングか。
8時
空腹はきついのでヨーグルトを食べる。
少し楽になった。
10時
病院で診察。アニサキスじゃないかと言われる。胃カメラを勧められるも、ヨーグルトを食べたことにより、すぐには検査できないとのこと。
一旦帰宅し、時間をおいて14時から胃カメラ検査をすることに。
14時
検査の説明を聞き、同意書を書いた上で、眠くなるお注射を打たれ、胃カメラを入れるのための喉麻酔スプレー。
シュッシュと苦いスプレーで一瞬で口の中がしびれた。
マウスピースを付けたあたりで意識が飛んだ。
15時
目が覚める。
「アニサキスいましたよ」と看護師さん。
意識はまだ浅いものの、胃カメラが終わっていた事に気づき、急展開具合に少し驚く。いや、てかアニサキス??!
胃潰瘍じゃなかったようだ。
しかしどうして嬉しそうなんだ。集めてんのか?
アニサキスは内視鏡的なやつでピッと引き抜いたそう。
16時
しばらく病院のソファに寝かされる。
1時間ほど横になって終了。
かかった費用は3割負担で11,400円也。
お土産にアニサキスが胃の壁に食いついた写真と、活アニサキス入りの小瓶をもらった。
20時
4箇所ほどアニサキスにつつかれたせいか、胃がまだ痛む。
しばらくすれば自然に治るそう。
1週間は薬を飲み続ける。
しかしカンガルーの鈍痛はなくなった。
よかったよかった。
まとめ
病院に行くなら朝のうちに
- 胃カメラするので病院に行く前は絶食推奨(水もだめ)
- したがって、病院は朝早いうちに行ったほうが楽(空腹は特に胃が痛い)
- 病院には車や自転車で行っちゃだめ(眠くなる薬を打たれるので)
症状はひとそれぞれ
- みぞおちが痛む症状が胃潰瘍のそれに似ている
- 激痛じゃないのでアニサキスじゃないなあと勝手に思ってた
- 筆者は一度も吐かなかったし、悪寒もなかった
教訓
- 飾り包丁・隠し包丁忘れずに
- 食べたものは包み隠さず病院で申告する
- しばらくイナダは食べたくないなあ
最後に、お医者さんありがとう。看護師さんありがとう。お嫁さんありがとう。
アニサキスはあなたのすぐそばにいます。
※病院の帰りに魚屋に寄った